大腸内視鏡検査について

大腸内視鏡検査は大腸の腫瘍や炎症など大腸内病変が疑われる時に行われます。

*血便があるときや便潜血検査が陽性の時
*原因不明の下痢がある時
*原因不明の便秘・腹痛がある時

に大腸内視鏡検査が検討されます。
ご家族の中に大腸癌に罹った方が有る方や40歳以上の方は大腸癌検診の受診を、そして大腸内視鏡検査をお勧めします(便潜血検査では逐年または隔年による検診が推奨されています)。

大腸内視鏡検査ってどんな検査ですか?

検査の姿勢

まず、この検査を受けられるにあたり、一番大事な事が、腸をきれいにする前処置です。腸管洗浄液を飲んでいただき腸の中をきれいにした状態で、検査を行います。当院では、在宅前処置をすすめています。どうしても腸管洗浄液を飲めない方は、飲まない方法もあります。

検査の際には、ベッド上で左側を下にした横向きになり、膝を抱えるような姿勢で検査を行います。内視鏡を肛門から挿入し、大腸の一番奥である盲腸まで内視鏡を進めます。大腸の長さはおよそ150cmで個人差があり、また、腸の形によっては、仰向けや右向きへと患者様の体の向きを変えながら内視鏡を進めていきます。 盲腸に到達した後、内視鏡を抜きながら観察を行っていきます。

大腸内視鏡

内視鏡を抜く際、10~15分ほどかけて腸内をじっくり観察しますが、腸の形状や長さにより、多少時間が前後する場合があります。観察の際には、内視鏡から空気(二酸化炭素を使用)を入れて腸管を十分に広げ、大腸のひだの裏まで隅々観察をします。また、腸内に残っている泡や汚れを適宜水で洗浄しながら、病気の見逃しがないように観察していきます。観察の際には腸が空気で膨らむため、お腹が張って気分が悪くなるといった症状がみられる場合がありますが、検査中に適宜空気を抜くことで改善します。

検診で便潜血陽性が指摘され、大腸内視鏡を勧められましたが、知り合いから聞かされるのは怖い話ばかりなのですが…。

(1)前処置が怖い

腸管洗浄液1.5~2リットルを2時間ですべてを飲む方法が主流です。人工的に下痢を起こすため、下剤を飲むのがつらいといわれる方もいます。当院では、在宅前処置をすすめています。どうしても腸管洗浄液を飲めない方は、飲まない方法もあります。

(2)検査が怖い

大腸内視鏡検査中には、空気によって腸管が膨らむこと、および内視鏡で直接腸が引き伸ばされることにより痛みが生ずると考えられています。空気の代わりに腸から吸収される二酸化炭素を用いたり、腸をなるべく引き伸ばさないようにする方法で内視鏡を挿入することにより痛みの軽減が図られています。また痛みに対して鎮静薬や鎮痛薬を用いることもしばしば行われています。
当院では痛みの少ない『水浸法』(空気を入れないで少量の水をいれます)で実施する大腸内視鏡(大腸カメラ)検査を採用しています。

(3)合併症が怖い

大腸内視鏡による偶発症は、腸管穿孔、出血、鎮静薬や鎮痛薬関連、下剤関連などがあり、死亡例も報告されています。日本消化器内視鏡学会では定期的に全国調査を行っています。

下剤を飲まない大腸カメラ

下剤を飲まなくていい大腸カメラ検査

大腸カメラ検査前の下剤を飲むのがつらい、吐き気で飲めない、ということで検査を躊躇されている方には、内視鏡的洗浄液注入法という方法をおすすめします。負担の軽減になります。内視鏡的洗浄液注入法は、下剤を内視鏡から直接、腸に投与する方法で、これまでの下剤を2リットル飲む治療に比べて非常に負担が軽い方法です。内視鏡から下剤を注入し、数時間後には排便が終わるので、前処置が完了します。直接内視鏡を通じて投与するので、無理な投与にならず、多くの患者さんが楽に前処置を終えられた、という報告もあります。
※ごくまれに、便秘が強い方や大腸の癒着がある方には追加で少量の下剤を検査前に服用して頂くこともあります。

下剤を飲まない大腸カメラ検査のメリット

下剤を口から飲まずに済み、身体への負担が軽減されます。胃や食道を通らずに下剤が腸に直接に流れます。排便の回数は2~4回程度に収まり、腸や肛門に対する負担は軽減されます(通常の排便は5回以上です)。下剤を口から飲むと、嘔吐される方には特におすすめです。

下剤を飲まない大腸カメラ検査のデメリット

この方法のデメリットは、1日で2回内視鏡検査を受けなければなりません。
まず胃カメラを午前中に行い、その後数時間時後から大腸カメラを行います。大腸カメラと胃カメラ間には時間が空くので、この間には外出も可能です。

夕方の胃カメラ検査(Evening endoscopy)

どうしても多忙のため、午前中の検査ができない、胃カメラができない方。午後5時頃から始める内視鏡検査を実施しています。詳しくはクリニックまでお問い合わせ下さい。