動脈硬化は、加齢とともに誰にでも進行しています
動脈硬化・高血圧
動脈(心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管)が硬くなると、血液をうまく送り出せず心臓に負担をかけてしまいます。
動脈硬化は、加齢とともに誰にでも進行しています
動脈(心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管)が硬くなると、血液をうまく送り出せず心臓に負担をかけてしまいます。
動脈硬化とは、文字通り「動脈が硬くなる」こと。
動脈(心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管)が硬くなると、血液をうまく送り出せず心臓に負担をかけてしまいます。
また、動脈が硬くなると血管の内側がもろくなり粥腫(じゅくしゅ)(コレステロールなどがたまりこぶ状になること)ができ、血管の中がせまくなったり詰まったり、粥腫がはがれて血液中をただよい細い血管を詰まらせたりします。
動脈硬化は、加齢とともに誰もが進行します。つまり20歳の人と70歳の人を比べれば70歳の人の方が動脈硬化が進行しています。しかし、同じ70歳の人でも動脈硬化の進行程度は様々です。動脈硬化は加齢以外にも以下のような動脈硬化の主な危険因子が関わりあい徐々に進行していきます。
脂質異常症(高脂血症) | 高血圧 | 糖尿病 |
肥満 | 痛風、高尿酸血症 | 喫煙 |
これらの危険因子を多く持っていればもっているほど、動脈硬化の発症率は高くなっていきます。
心疾患と脳血管疾患を血管がボロボロになる動脈硬化性疾患に起因する疾患だと考えると、日本人の約4人に1人が動脈硬化性疾患で亡くなっていると言えます。死亡原因として最も多い癌でも全体の約3割なので、動脈硬化性疾患は癌に匹敵する怖い病気です。
しかし、動脈硬化は自覚症状を伴わないため、自分では気がつくこができません。何の前触れもなしにある日突然、心筋梗塞や脳梗塞が襲ってくることもあり、一切治療を受けることもできないまま亡くなってしまうケースが多発しています。
血管・動脈は年々加齢現象が進み次第に弾力性が失われていきます。血管動脈硬化性疾患の予防・早期発見に血管年齢の測定が有効であることから、「人は血管とともに老いる」というウィリアム・オスラー(1849~1919)博士の有名な言葉が再評価されています。「病気の治療」から、「健康な人のさらなる健康」を指導する予防医学・アンチエイジング(抗加齢)の観点からも、血管年齢は大事な指標となります。自分の血管年齢を把握し、生活習慣を見直して適切な処置をし、若くて弾力性のある血管・動脈を維持することが重要です。
血圧とは、心臓から全身に送り出された血液が血管の壁を押すときの 圧力のことで、心臓が縮んだり広がったりすることで発生します。高齢になると大動脈が硬くなるので、収縮時の大動脈のふくらみが少なくなります。そのため、上の血圧は上がりやすく、下の血圧はむしろ低 下して、収縮期高血圧になる可能性が高まるのです。
高血圧とは、血圧の値が収縮期血圧 / 拡張期血圧のどちらか一方、あるいは両方が 140/90mmHg 以上になる病気です。そのまま対策を取らず放置しておくと、脳卒中や心臓病、腎臓病など重大な病気になる可能性があります。
高血圧は日本人にもっとも多い病気で、国が行った健康調査によると、約4300万人の患者さんがいると推測され、そのうち約 900万人の患者さんが診察を受けています。
高血圧と新型コロナウイルス感染症の関係
Q1:高血圧は重症化のリスク要因でしょうか?
A1:高血圧それ自体は、重症化のリスク要因に含まれません。
Q2:重症化のリスク要因には何があるのでしょうか?
A2:高齢、基礎疾患等、いくつかの確立した要因があります。高血圧者では一般に重症化リスク要因を多く合併しています。
Q3:高血圧は感染のリスク要因でしょうか?
A3:高血圧により感染リスクが上がるという報告はありません。
(2011年5月17日 日本高血圧学会より)
「隠れ心房細動」は脳梗塞を発症?
脈の速さやリズムが乱れる不整脈。その一つである心房細動は、高齢化に伴い増加し潜在患者も含めると100万人を超えると言われています。心房細動の怖いところは血液の塊(血栓)ができ、脳梗塞を引き起こすことです。健康な人よりも5倍ほど脳梗塞になりやすいです。主な症状は、動悸、息切れ、めまい、失神ですが、なかには胸痛、胸部不快感もあり、こうした症状が出る人は約半数で、残る半数は症状が出ません。高齢で糖尿病や高血圧の方は心電図検査を受けることがすすめられます。心房細動の治療と共に脳梗塞の予防治療もしていきます。
高血圧および合併する循環器疾患・腎疾患の患者さんは全国に約4300 万人いると推定されています。減塩対策は高血圧の予防・治療 において大変重要です。日本高血圧学会・日本高血圧協も、5 月 17 日を「高血圧の日」と制定し、活動を続けてきましたが、それに加えて毎月 17 日を「減塩の日」と定め、2017 年 4 月時点で、25 社の幅広い領域の食品からなる 156 製品を「減塩食品リスト」として公表しています。皆さんの日々の生活に取り入れながら、高血圧予防にお役立てください。
https://www.takeda.co.jp/patients/hypertension/
「高血圧のよくある質問」、「知っておきたい治療の基本」、「高血圧の人の食事・運動のコツ」、「血圧を下げるお薬あれこれ」、「あなたのその習慣大丈夫?」、「あなたの高血圧はどのタイプ?」高血圧に関する情報をQ&A形式でご紹介します。
※別サイトへのリンクが開きます。
高血圧を、もっと理解するために、知っておきたい高血圧の予備知識をご紹介します。
24時間自由行動下血圧測定(ABPM)とは、自動血圧計を体につけ、15〜30分ごとに血圧を測ったもので、この平均値が収縮期血圧130mmHg以上/拡張期血圧80mmHg以上の場合に高血圧として対処することになっています。
24時間自由行動下血圧測定(ABPM)をみると、ふだんの生活における血圧の日内変動が分かり、診察室血圧や家庭血圧をみるだけでは分かりにくい高血圧(白衣高血圧、早朝高血圧、夜間高血圧など)を見つけやすくなります。
尿酸値(血清尿酸値または血中尿酸値)とは血液中の尿酸の濃度を指します。
尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」として認定されます。高尿酸血症が長期化した場合、尿酸が結晶化して痛風の発作リスクを高めるなど体内の各所で悪影響を及ぼします。水分をあまり取らなかったり、プリン体を含む食品の過剰摂取によって、尿内の尿酸値が高くなります。尿中の尿酸濃度が高まり尿酸が結晶化すると、尿路結石にもなりやすくなります。
脈波、エコー超音波のほか、メタボリックシンドローム検査の併用等、多角的な検査機器を使用することで動脈硬化性疾患(脳血管疾患・心疾患等)を予防・早期発見していくことができます。
さらに、動脈硬化そのものを測定する検査が重要視されてきています。現在の検査装置では、血圧の影響を受けないで血管固有の硬さを測定できる「大動脈を含む心臓から足音までの動脈の硬さを反映させる指標」CAVIを用いて血管の硬さだけでなく血管の詰まり具合も測定が可能です。
また、動脈硬化の重要な指標として頚動脈IMTの計測も重要。超音波のプローベ(深触子)を頸部(首)に当てて頚動脈の性状を調べる検査です。痛みもなく10分程度で検査が終了し結果もすぐ分かります。前回の診断結果と比較することで手軽に動脈硬化の進行状況が分かります。
同じ人に行ったIMT診断でも、2009年9月の診断では総頚動脈左前側面の厚みが0.72mmと依然として「やや高め」であった状態が、2010年11月には、0.70mmと「正常の範囲」、「血管年齢66歳」(実年齢70歳)と改善しています。
このように生活習慣の改善と治療によって血管を、若くて弾力性のある健康な状態に回復し保つことが不可能ではなくなっているのです。
アテローム性動脈硬化の進行度を高精度に管理し、取り込み画像を保存、解析結果をわかりやすくご説明します。
従来では難しかった甲状腺・乳腺などの描写が鮮明にわかり、またリアルタイムの血流情報が取り込めるので検査の時間が短縮されます。
心臓から脳にいく血管(総頚動脈・内頚動脈・外頚動脈・椎骨動脈)の動脈硬化の程度を調べる検査です。人体に無害な超音波を使用し、動脈の壁の状態を調べます。
心臓から脳にいく血管(総頚動脈・内頚動脈・外頚動脈・椎骨動脈)の動脈硬化の程度を調べる検査です。人体に無害な超音波を使用し、動脈の壁の状態を調べます。
腹部(肝臓・胆嚢・腎臓・膵臓・腎臓)の動脈硬化の程度を調べる検査です。また、胃腸・大動脈・子宮・卵巣・前立腺・膀胱など腹部の臓器は一通り検査することができます。人体に無害な超音波を使用し、臓器の状態を調べます。
両腕・両足の血圧と脈波を測定し、初期~重度の動脈硬化や足の動脈の狭窄(きょうさく)を調べます。
更新日時:2021年7月18日