苦痛のない検査を目指して
内視鏡検査(胃酸・便秘)
従来の口からの内視鏡検査に比べ、患者さんへの負担を大幅に減少することができます。
苦痛のない検査を目指して
従来の口からの内視鏡検査に比べ、患者さんへの負担を大幅に減少することができます。
消化器疾患による粘膜の変形・色の変化を見つける内視鏡検査。当クリニックの内視鏡検査は、鼻からスコープを挿入する「経鼻内視鏡検査」を採用しています。
また、従来の内視鏡検査に比べ、検査中の心拍数と血圧・酸素濃度なども良好で、患者さんへの負担が大幅に減少することができます。さらに、検査中は医師と会話することができるため、モニターに映し出される自分の胃の映像を見て質問をしたりすることもできます。
導入している機器により、従来よりさらに精度が高く、微細な変化も見逃さない検査が可能です。
ピロリ菌は胃の粘膜に生息してしまう細菌です。このピロリ菌に感染すると慢性胃炎を引き起こし、胃がんの原因に繋がります。
慢性便秘の症状は高齢者に多く見られ、60代以上で男性の患者が増え始め、80代以上になると女性よりも男性の患者数が多くなります。
原因としては、食事・水分の摂取量の減少が考えられます。高齢になればなるほど食事の量、水分の摂取量が減り、便自体が硬くなり、排便の頻度も2~3日に1回に減少。排便に関わる筋肉も衰え、排便に困難を来すケースも多く見られます。
また、単なる便秘と思われた症状の陰に「大腸がん」がひそんでいる可能性もあります。大腸がんは進行しないと便秘以外の自覚症状がありません。通常の食生活を送っていて、便秘の症状が疑われる場合、医療機関で内視鏡検査を受信されることをおすすめします。
慢性便秘対策の予防法として、以下の4つが考えられます。
また、それらでも改善が見られなかった場合、慢性便秘症治療薬(塩類下剤、糖類下剤、膨張性下剤、湿潤性下剤、大腸刺激性下剤、抗コリン薬)による治療が考えられます。予防法と治療法について、詳しくはクリニックまでご相談ください。
便秘症状は軽視されることが多いですが、大腸がんや過敏性腸症候群などの疾患が関連して発生していることもあります。便秘症状でお悩みの方は一度便秘チェックシートを受けて下さい。
逆流性食道炎は、強い酸性の胃液や、胃で消化される途中の食物が食道に逆流して、そこにとどまるために、食道が炎症を起こし、びらん(粘膜がただれること)や潰瘍(粘膜や組織の一部がなくなること)を生じる病気です。
逆流性食道炎は、もともと日本人には少ない病気でしたが、食生活の変化などによって、最近、患者さんが増えています。
胃液は、食物を消化するために強い酸性の胃酸や消化酵素を含んでおり、強い刺激性があります。粘膜によって保護されている胃と違って、食道は胃液に対する抵抗力が弱いため、健康な状態では、食道が胃液で傷つかないように、胃液が食道に逆流しない仕組みが働いています。
逆流性食道炎は、下部食道括約筋など食道を逆流から守る仕組みが弱まるか、胃酸が増えすぎることで、胃液や胃の内容物が逆流し、それが食道の中にしばらくとどまるために起こります。
逆流性食道炎の診断や治療の効果をみるために以下に示すような問診や検査が行われます。
詳しくはクリニックまでご相談ください。
胃がんは早期の段階で発見できれば高い確率で治すことができます。しかし、胃がんの初期段階においては、自覚症状がほとんどないと言われています。痛みもなく、気づかないのが初期の段階です。したがって、疑わしい症状が現れた場合は早く検査を受けることが大切です。
ディスペプシアという言葉は聞き慣れない、あまり馴染みのない言葉ですが、「ディスペプシア(dyspepsia)」とは、胃の痛み・もたれなどの腹部の不快な症状を指す医学用語です。
「胃に痛みを感じる」「食後に胃がもたれる」「「みぞおちの痛み・焼ける感じ」といった不快症状でクリニックを受診される方々を内視鏡検査などで調べても、胃がんや胃潰瘍などはっきりわかる病気が見つからない場合があります。
このような症例では、胃の消化作用や収縮運動など、胃の働きがわるくなったことが症状の原因ではないか、との考えから「機能性ディスペプシア」という病名が生まれました。
具体的な症状としては、以下の4つが挙げられます。
機能性ディスペプシア(FD)の診断や治療の効果をみるために以下に示すような問診や検査が行われます。
詳しくはクリニックまでご相談ください。
大腸内視鏡検査は大腸の腫瘍や炎症など大腸内病変が疑われる時に行われます。
*血便があるときや便潜血検査が陽性の時
*原因不明の下痢がある時
*原因不明の便秘・腹痛がある時
に大腸内視鏡検査が検討されます。
ご家族の中に大腸癌に罹った方が有る方や40歳以上の方は大腸癌検診の受診を、そして大腸内視鏡検査をお勧めします(便潜血検査では逐年または隔年による検診が推奨されています)。
検査の姿勢
まず、この検査を受けられるにあたり、一番大事な事が、腸をきれいにする前処置です。腸管洗浄液を飲んでいただき腸の中をきれいにした状態で、検査を行います。当院では、在宅前処置をすすめています。どうしても腸管洗浄液を飲めない方は、飲まない方法もあります。
検査の際には、ベッド上で左側を下にした横向きになり、膝を抱えるような姿勢で検査を行います。内視鏡を肛門から挿入し、大腸の一番奥である盲腸まで内視鏡を進めます。大腸の長さはおよそ150cmで個人差があり、また、腸の形によっては、仰向けや右向きへと患者様の体の向きを変えながら内視鏡を進めていきます。 盲腸に到達した後、内視鏡を抜きながら観察を行っていきます。
大腸内視鏡
内視鏡を抜く際、10~15分ほどかけて腸内をじっくり観察しますが、腸の形状や長さにより、多少時間が前後する場合があります。観察の際には、内視鏡から空気(二酸化炭素を使用)を入れて腸管を十分に広げ、大腸のひだの裏まで隅々観察をします。また、腸内に残っている泡や汚れを適宜水で洗浄しながら、病気の見逃しがないように観察していきます。観察の際には腸が空気で膨らむため、お腹が張って気分が悪くなるといった症状がみられる場合がありますが、検査中に適宜空気を抜くことで改善します。
腸管洗浄液1.5~2リットルを2時間ですべてを飲む方法が主流です。人工的に下痢を起こすため、下剤を飲むのがつらいといわれる方もいます。当院では、在宅前処置をすすめています。どうしても腸管洗浄液を飲めない方は、飲まない方法もあります。
大腸内視鏡検査中には、空気によって腸管が膨らむこと、および内視鏡で直接腸が引き伸ばされることにより痛みが生ずると考えられています。空気の代わりに腸から吸収される二酸化炭素を用いたり、腸をなるべく引き伸ばさないようにする方法で内視鏡を挿入することにより痛みの軽減が図られています。また痛みに対して鎮静薬や鎮痛薬を用いることもしばしば行われています。
当院では痛みの少ない『水浸法』(空気を入れないで少量の水をいれます)で実施する大腸内視鏡(大腸カメラ)検査を採用しています。
大腸内視鏡による偶発症は、腸管穿孔、出血、鎮静薬や鎮痛薬関連、下剤関連などがあり、死亡例も報告されています。日本消化器内視鏡学会では定期的に全国調査を行っています。
下剤を飲まなくていい大腸カメラ検査
下剤を口から飲まずに済み、身体への負担が軽減されます。胃や食道を通らずに下剤が腸に直接に流れます。排便の回数は2~4回程度に収まり、腸や肛門に対する負担は軽減されます(通常の排便は5回以上です)。下剤を口から飲むと、嘔吐される方には特におすすめです。
この方法のデメリットは、1日で2回内視鏡検査を受けなければなりません。 まず胃カメラを午前中に行い、その後数時間時後から大腸カメラを行います。大腸カメラと胃カメラ間には時間が空くので、この間には外出も可能です。
小腸用カプセル内視鏡は、自然な状態で病変の直接観察が可能な、患者さんに優しいカプセル型の内視鏡です。当院では、コヴィディエンジャパン株式会社製『小腸カプセル内視鏡製品』を使用しています。
カプセル内視鏡は、フラッシュの役割をする白色LED、バッテリー(電池)、画像データ送信機、およびデジタルカメラなどでもよく使われる小型のイメージセンサ(CMOS)などが内蔵されています。
小腸用のカプセル内視鏡は、長さ約26mm、直径約11mmです。大腸カプセル内視鏡のサイズは、長さ約32mm、直径約12mmです。大腸用カプセル内視鏡には前後に内視鏡カメラが搭載されており、片側172°、両側で360°近くの視野角で腸内を撮像できます。消化管内での大腸用カプセル内視鏡の移動がゆっくりの時は毎秒4枚、速い時は毎秒35枚で、大腸用カプセル内視鏡の移動速度に合わせて枚数を調整しながら撮像します。
新たな大腸疾患の検査・診断機器として「大腸カプセル内視鏡」が2014年1月から保険適用になりました。一般的な薬のカプセルの形状をしたカプセル内視鏡は、水と一緒に飲み込まれたあと、腸管内部を進みながら内蔵の小型カメラで写真を撮影していきます。
大腸内で撮影した画像は、患者様の体に貼り付けたセンサを経由して肩にかけた記録装置に転送され、検査後、専門医が専用コンピューターで解析。ポリープの有無の確認などの大腸疾患の診断に使われます。麻酔も必要なく、放射線被ばくの心配もありません。
当院は、コヴィディエンジャパン株式会社製『大腸カプセル内視鏡製品』を使用しています。
カプセル内視鏡での検査をご希望される方はクリニックまでご相談ください。
大腸がんは早期の段階で発見できれば高い確率で治すことができます。しかし、大腸がんの初期段階においては、自覚症状がほとんどないと言われています。痛みもなく、気づかないのが初期 の段階です。したがって、疑わしい症状が現れた場合は早く検査を受けることが大切です。
当クリニックで導入している内視鏡検査装置は、NBIシステムを搭載しており、光技術で粘膜の微細な血管や模様を強調して、より詳しく観ることができます。
心臓から脳にいく血管(総頚動脈・内頚動脈・外頚動脈・椎骨動脈)の動脈硬化の程度を調べる検査です。人体に無害な超音波を使用し、動脈の壁の状態を調べます。
「NBI(Narrow Band Imaging;狭帯域光観察)」とは、従来の光源から415nmと540nmの波長を限定して血液中に含まれるヘモグロビンを抽出し、粘膜表層の毛細血管や微細構造を強調表示する光学的画像強調技術です。
血液中のヘモグロビンに吸収されやすい狭帯域化された2つの波長の光を照射することにより、粘膜表層の毛細血管、粘膜微細模様の強調表示を実現します。
当クリニックで導入している内視鏡はその先端部の外径がなんと5mm。
とても細いのに画像はとても鮮明です。「胃カメラ=苦しい」という概念を打ち破る、からだとこころにやさしい装置です。