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胃カメラは何年に一度受けるべき?内視鏡検査で分かること?

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胃の調子が悪いと感じても、すぐに病院を受診する方は意外と少ないものです。特に胃カメラ(内視鏡検査)は「苦しそう」「つらそう」というイメージから避けられがちですが、実は早期発見が命を救う重要な検査なのです。

では、胃カメラはどのくらいの頻度で受けるべきなのでしょうか?また、胃カメラ検査で具体的にどのようなことが分かるのでしょうか?本記事では、そんな疑問にお答えします。

胃カメラの受診頻度は?

胃カメラ検査の理想的な頻度は、一般的には年齢やリスク要因によって異なります。日本消化器病学会や日本人間ドック学会の推奨によると、特に症状がなくても40歳を過ぎたら一度は検査を受け、その後は2~3年に一度のペースで定期検査を行うことが推奨されています。

ただし、以下のようなリスク要因を持つ方は1年に1度の検査が推奨されます。

  • ピロリ菌感染歴がある方
  • 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の既往歴がある方
  • 胃がん家系の方
  • 喫煙・飲酒習慣がある方
  • 慢性的な胃もたれや胸焼けが続いている方

これらのリスク要因がある場合、がんの早期発見のためにも毎年受けるのが理想的です。

胃カメラ検査で分かること

胃カメラ検査は、胃や食道、十二指腸などの上部消化管の内部を直接観察できる検査です。内視鏡の先端に小型カメラがついており、高精細な画像で胃粘膜の状態をリアルタイムで把握することが可能です。

具体的には、次のような病気や異常を早期に発見することができます。

  1. 胃がん 胃カメラは胃がんを早期発見できる最も確実な方法です。胃がんは早期には症状がほとんど現れないため、自覚症状がないうちに検査を受けることで早期治療が可能となり、治癒率が大幅に向上します。
  2. ピロリ菌感染症 ピロリ菌は胃粘膜を傷つけ、胃潰瘍や胃がんのリスクを大幅に高めます。胃カメラ検査時に組織を採取することでピロリ菌の有無を正確に診断でき、適切な除菌治療を行うことが可能になります。
  3. 胃潰瘍・十二指腸潰瘍 胃酸やストレス、薬剤などが原因で発症する潰瘍は、胃カメラで明確に診断できます。特に症状が軽微な段階で治療を始めれば、悪化を防ぐことができます。
  4. 逆流性食道炎 胃酸が食道に逆流することで炎症を起こす逆流性食道炎も、胃カメラで早期に確認できます。放置すると食道がんのリスクを高めることから、定期的な観察が重要です。
  5. バレット食道 逆流性食道炎が長期間続くと、食道粘膜が胃粘膜に似た状態に変化することがあります。これはバレット食道と呼ばれ、食道がんの前段階として知られています。内視鏡検査で早期発見が可能です。

胃カメラ検査の苦痛を減らす工夫

「胃カメラは苦しいから嫌だ」と感じる方は多いですが、近年ではさまざまな工夫により苦痛を軽減した検査が普及しています。

  • 鎮静剤を使った胃カメラ(鎮静内視鏡):眠った状態で検査を行えるため、苦痛がほとんどありません。
  • 経鼻内視鏡検査:鼻から挿入する細い内視鏡で、喉を通る違和感や吐き気を大幅に軽減します。

検査のストレスが軽減されることで、検査に抵抗感を持つ方も安心して受診できるようになっています。

定期的な検査の重要性

胃がんは早期に発見すれば治癒する可能性が非常に高い病気です。しかし、日本では依然として進行してから見つかるケースが多く、手遅れになる例も少なくありません。

定期的な胃カメラ検査は健康な生活を送るための予防医療の一環です。特に胃に関しては症状がなくても検査を受けることが重要です。自覚症状が出る頃には病状がかなり進行している可能性もあるからです。

検査を避けることは、一見ラクなようですが、将来的に自分自身や家族を困らせるリスクを高めることになります。積極的な健康管理を意識し、定期的な胃カメラ検査を受けることを習慣化しましょう。

まとめ

胃カメラ検査の頻度は一般的に2~3年に一度、リスクがある方は1年に一度が理想的です。胃カメラでは、胃がんを始めとする重大な病気を早期発見し、適切な治療に結びつけることが可能です。最近では、苦痛を最小限にした胃カメラ検査も普及しているため、抵抗感がある方もぜひ積極的に受診してみてください。あなた自身と大切な家族のために、定期的な検査を心がけ、安心できる毎日を過ごしましょう。

 

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