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胃もたれをすぐに解消する方法はある?胃カメラ検査を受けるべき症状とタイミングも解説!

local_offerかかりつけ医(総合内科)内視鏡内科(胃カメラ・大腸カメラ)消化器内科(お腹の悩み)

「胃が重い」「食べ物がいつまでも胃に残っている感じがする」といった「胃もたれ」は、多くの人が経験する身近な症状のひとつです。しかし、頻繁に起こったり長引く場合、もしかしたら重大な病気のサインかもしれません。本記事では、胃もたれの原因を解説するとともに、すぐに実践できる解消法、さらに胃カメラ検査を受けるべき症状やタイミングについて詳しくご紹介します。

 

1.胃もたれとは?その主な原因とは?

「胃もたれ」とは、食後に胃が重く感じたり、消化不良で胃の中に食べ物が停滞しているような不快感を指します。具体的には次のような感覚が特徴的です。

  • 食べ物がいつまでも消化されない感じ
  • 胃が重苦しい、張ったような感じ
  • 食後すぐに満腹感が強くなり、それ以上食べられない
  • 胃もたれが起きる主な原因としては、次のようなものが挙げられます。

① 食べ過ぎ・早食い

食べ物を大量に一度に摂取すると、胃の消化能力が追いつかず、胃の運動が停滞しやすくなります。また、早食いも十分に噛まないため胃への負担が増え、消化不良を起こしやすくなります。

② 脂肪の多い食事

脂質が多い食べ物は消化に時間がかかり、胃内滞留時間が長くなり、胃もたれの原因となります。

③ ストレス・過労

ストレスが多い環境にいると自律神経のバランスが乱れ、胃の働きが低下し胃もたれが起こります。

④ 加齢

加齢により胃の運動機能が低下するため、高齢者は胃もたれを感じやすくなります。

 

2.胃もたれをすぐに解消するための5つの方法

胃もたれを感じたら、次のような方法を試してみましょう。

① 温かい飲み物を飲む

温かいお茶や白湯は胃を温め、胃の働きを助けます。特にカモミールティーや生姜湯は消化促進効果があり、胃もたれ解消に効果的です。

② 軽く散歩する

食後に軽い運動をすると胃腸の働きを促進します。10分程度の軽い散歩が効果的です。

③ 消化を助けるツボを押す

胃もたれには「中脘(ちゅうかん)」と呼ばれるツボが効果的です。中脘はおへそとみぞおちのちょうど中間点にあり、ここを軽く押しながらゆっくり呼吸すると、胃がスッキリすることがあります。

 

④ 食後に横にならず、背筋を伸ばして座る

食後にすぐ横になると胃酸が逆流し、胃もたれを悪化させることがあります。食後1時間は背筋を伸ばして座った姿勢を保ちましょう。

⑤ 消化酵素を含む食品を摂る

大根やパイナップルには消化酵素が豊富で、胃もたれの改善に役立ちます。食後に少量摂取すると効果的です。

 

3.こんな胃もたれは要注意!胃カメラ検査を受けるべき状況とは?

一過性の胃もたれであれば特に心配ありませんが、以下のような症状が伴う場合、放置すると重大な病気の可能性が高まります。

 

胃カメラ検査を検討すべき症状チェックリスト

以下の症状にひとつでも当てはまったら、胃カメラ検査を受けることをおすすめします。

  • 胃もたれが2週間以上続いている
  • 食欲不振や体重減少がある
  • 胸やけや吐き気が頻繁にある
  • 食後に胃が痛む
  • のどのつかえ感や違和感がある
  • 黒色便(タール便)が出る
  • 40歳以上で胃カメラを一度も受けたことがない
  • 家族に胃がんや胃潰瘍の患者がいる

胃カメラ検査で見つかる可能性のある病気

胃カメラ検査を受けると以下の病気の早期発見が可能です。

  • 胃炎(急性・慢性)
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • 逆流性食道炎
  • ピロリ菌感染症
  • 胃がん
  • 食道がん
  • アニサキス症(寄生虫感染)

胃の病気は早期に治療を始めれば、治療成績が非常に良くなるため、検査を躊躇せず受けることが重要です。

 

4.胃カメラ検査のタイミングとメリット

胃カメラ検検査(内視鏡検査)は、胃の内部を直接観察し、病変を早期に見つけることができる非常に有効な検査です。年齢や症状に応じた推奨タイミングをご紹介します。

  • 40歳以上の方:特に症状がなくても定期的に胃カメラを受けることが推奨されます。日本では40歳以降は胃がんのリスクが急増します。
  • ピロリ菌感染者:ピロリ菌に感染している場合は年1回の定期検査を受けるとよいでしょう。
  • 慢性的な胃の症状がある方:胃もたれや胸焼けなどの慢性症状があれば、迷わず胃カメラを受けるべきです。

胃カメラ検査のメリットは、病気の早期発見だけでなく、がんや潰瘍のリスクを未然に防ぐことにもあります。検査はわずか10~15分程度で終了し、苦痛の少ない麻酔法も普及していますので安心してください。

胃もたれを軽視せず、適切な対応を!

胃もたれはよくある症状だからこそ、放置されやすいですが、頻繁に起こる場合や継続的な場合には重大な病気が隠れている可能性もあります。まずは胃もたれを解消するためにできる対処法を試し、それでも改善しない場合は迷わず胃カメラ検査を受けましょう。あなたの健康を守るためにも、「たかが胃もたれ」と油断せず、自分の体をしっかりとケアしてくださいね。

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